『ARMS』


大学生の頃、友人と二人で
ゲームを作ろうとした事がありました。
『シミュレーションRPGツクール』という
ソフトを見つけたのがきっかけだったと思います。
二人でアイディアを出し合い、
設定・ストーリー考えていたのですが、
その際、一番悩んだのが”戦う理由”でした。


正義感にあふれる訳でもなく、好戦的でもなく、
世界を救おうなんて大それた事を考えている訳でもない
普通のキャラクターが戦わなければならない理由。
二人の共通の意見として、
巻き込まれてしまい仕方なく、
というのは避けたいと思っていました。
”相手を殺すぐらいなら自らの命を絶つ”
という選択すらできない状況を作りたかったのです。


結局、そのときの僕たちが辿り着いた結論は

”誰かを守るために戦う”
”復讐のために戦う”
つまり、姫を守る騎士と復讐の鬼の二つでした。
案外ベタなとこに着地したな。


『ARMS』という漫画をコミックレンタルで借りてきました。
身体に移植されたナノマシンが武器になるという設定、
不思議の国のアリス』や『鏡の国のアリス
北欧神話を使ったモチーフ、
そして、なによりも主人公である
高槻涼と彼の仲間たちの”戦う理由”。
いちいち僕のツボをついてくれていて、
これは期待できる!と思ったんですが……


う〜ん、第3部辺りから同じ展開の繰り返しばかりで
だんだん飽きてきちゃいましたよ。
ちょっと残念。いや、かなり残念。
もったいないぁ、という印象が強く残ったお話でした。
皆川亮二氏の漫画はわりと好きで
他にもいくつか読んでるのですが、
スプリガン』や『KYO』の方が面白かったなぁ。



『力が欲しいか?ならばくれてやる!』


Arms 1 (少年サンデーコミックスワイド版)

Arms 1 (少年サンデーコミックスワイド版)


気になった点を一つ。
ユーゴーは死ななくても良かったんじゃないかな。
主人公の怒りや悲しみを増幅させるためだけに
殺されたとしか思えない。
正直、彼女の死は納得できないです。