『ゴクウ』

『ゴクウ』といっても、このアニメの主人公は
かめはめ波を撃ったり、金髪の髪を逆立てたりはしません。
あっ、如意棒みたいな武器は使いますが。
代わりに、こっちのゴクウ、
風林寺ゴクウは左目に『神の目』を持ってます。


赤外線・紫外線・X線まで感知出来る各種センサーを内蔵し、
あらゆるセキュリティを突破して
全世界のネットワークにアクセス出来る
超高性能コンピューターの小型端末が組み込まれた左目。
『神の目』。
かめはめ波が撃てるようになるか、
『神の目』がもらえるか、
どちらか選べと云われたら、
僕は間違いなく後者を選びます。


このアニメ、寺沢武一氏のマンガをOVA化したものなのですが、
発売が1989年。
なんと20年前です。
先日、娘っ子と『ドラゴンボール』の話をしていたときに
こっちのゴクウをふと思い出し、
久しぶりに観てみたのですが、
とても20年前の作品とは思えないぐらい面白い。
それくらい設定、世界観が洗練されてます。


寺沢武一氏の作品は『ゴクウ』に限らず、
どの作品もキャラクターがホントにカッコいい。
男性は皆、ハードボイルド、
女性は皆、セクシーで、
ハードボイルドなんて要素はまるで持ち合わせていない僕には、
こういうキャラクターに憧れてしまいます。


劇作家の西田シャトナー氏が戯曲『ナイフ』の後書きで、
『数回登場しただけのキャラクターの話でも
 何冊も本が描けるだろうに、
 贅沢な作者もいるものだ。』
というようなことを書いてますが、
僕もまったく同感です。
西田シャトナー氏はそのときの後書きを
こう締めくくっています。


『そう思ってしまった僕は、
 もう、作者のワナにはめられている。』


どうやら僕は、
小学生の頃から寺沢武一氏のワナに嵌ったまま、
抜け出せていないようです。


葛城ユキさんの歌うEDテーマも、
このお話の世界観にぴったりで、
僕の大好きな歌の一つです。



誰か『神の目』くれないかなぁ。


『まったく、女に関わるとろくなことにならん。
 女には近づくな。
 それが俺のモットーだ。
 だが、俺には無理だ。
 だから、それが問題だ。』


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現在、実写化の企画があるそうですが…
どうなんですかねぇ。
ゴクウ役ができそうな日本人俳優…
僕には、故松田優作さんぐらいしか思い浮かびません。