『QED 鬼の城伝説』

ずいぶん前から友人に借りているQEDシリーズ』
そろそろ返さねばと思い、
読んでなかった3タイトルを読了しました。
別々のエントリーにしようかとも思ったのですが、
感想がかぶってるので3冊まとめて。


QEDシリーズ』を読んだときは毎回書いている気がしますが、
今回も、3タイトルとも、殺人事件が余計です。
薀蓄だけで充分面白いのに。


その薀蓄も、今までにまして
いっそうこじつけ感が強かったかな。
今回は”謎を解く”というよりも
こういう”解釈もできる”という内容だったので、
あまり新しい発見ができなかった分、
物足りなさを感じてしまいました。
QED 龍馬暗殺』は特に。


僕自身が坂本龍馬を好きじゃないせいでもあるんですけどね。
昔、何かの本で
”男は皆、龍馬を目指す”
という言葉を見たことがありますが、
そんなことはありません。
龍馬がいなかったら、明治維新は無かった
みたいな台詞も聞きますが、
そんなこともありません。
歴史を舐めてはいけない。
だいたい、何にも縛られず自由に…みたいな人の後ろで
どれだけの人が汚れ役に徹しているのか
わかってるのだろうか。
千葉道場のさな子さんにどう顔向けするんだ、あなたは。


閑話休題


QED 鬼の城伝説』にしても
桃太郎の”鬼”が異人やタタラであるという解釈も
そう目新しいものでもないし、
ちょっとネタ切れなのかな。
鎌倉にもタタラが関わってるというのは知らなかったけど。



概して面白い作品、シリーズではあるんですけどね。
どうしてもミステリーの部分でテンションが下がってしまい、
いろいろ突っ込みたくなるんですよ。


僕には作中で起こる事件より、
祟と奈々の今後の方がよっぽど気になってしまいます。



『いつから俺たちは、桃太郎たちの行為に対して
 異を唱えるという思想すら失ってしまったんでしょうか?』


QED 龍馬暗殺 (講談社ノベルス)

QED 龍馬暗殺 (講談社ノベルス)

QED  ~ventus~  鎌倉の闇 (講談社ノベルス)

QED ~ventus~ 鎌倉の闇 (講談社ノベルス)

QED 鬼の城伝説 (講談社ノベルス)

QED 鬼の城伝説 (講談社ノベルス)