『クラウン・フリント』


かなり曖昧な記憶なのですが、
昔、ある作家さんがTV番組の中で所ジョージさんに
”所さんにも小説は書けます。
本気で取り組んでいる趣味、好きなものが3つあれば、
小説は書けるんです”
と云っていました。
いつか小説を書いてみたいと思っている、
自分をわりと多趣味だと思っている僕にとって、
この言葉は一縷の望みだったりします。


この『クラウン・フリント』というお話を読んで
最初に抱いた感想は
”この本の作者さんは ホントにカメラが好きなんだな”
でした。


僕自身はあまり写真が好きではありません。
撮るのも撮られるのも。
そんな僕が読んでも、この作者のカメラへの愛情が、
押し付けがましくなく伝わってきます。
物語もキャラクター主導のきらいはあるものの、
テンポ良く進んでいき、
わりと面白く読めていたのですが……


物語も終盤、佳境に入ったところで、
個人的にどうしても許せないシーン・描写があり、
思いっきりテンションが下がってしまいました。
単純に僕の好みの問題なんですけどねぇ。
こればかりはどうしようもありません。
シリーズ物として続いていきそうなお話なんですが、
今後も読むかどうか、微妙なところです。



『女の子に泣かれるのは、もう、金輪際ごめんだ』


クラウン・フリント レンズと僕と使者の声 (ガガガ文庫)

クラウン・フリント レンズと僕と使者の声 (ガガガ文庫)