『ダンタリアンの書架』

最近、”本読む少女”がテーマの小説を度々見かけます。
時載りリンネ!』とか
文学少女シリーズ』とか
黒猫の愛読書』とか。
(この辺、全部読みかけなんですよねぇ…やれやれ。)
流行ってるんですかね。


今日読み終えた、ダンタリアンの書架もそんな感じのテーマ。
最近は少し遠のいていたのですが、
三雲岳斗氏の本は以前から好きで、
ランブルフィッシュ』や『コールド・ゲヘナ』、
『レベリオン』はシリーズ全巻読破しましたし、
『M.G.H』『海底密室』といったミステリ物も読みました。
一時期は最もお気に入りの作家さんの一人でした。


で、新シリーズのスタートと云うことで
久しぶりに読んでみました。
三雲氏の作品はどれも、
お話以前に世界観がすごくしっかりしていて、
僕はいつもそれに引き込まれてしまいます。
それは今作も例外ではなく。


亡き祖父から、禁断の”幻書”を納める
ダンタリアンの書架”を引き継いだ青年ヒューイと、
その”ダンタリアンの書架”への入り口、
悪魔の叡智への扉である、少女ダリアン。
この二人の”幻書”と
それによって狂わされた人々を巡る旅を描いたお話です。


”悪魔の叡智や魔界の秘儀によって生み出された幻書”
ですよ?
読まないわけにはいかないでしょ。
それを読むことによって、その後どうなろうとも、
そこに僕の知りたい事が在るのなら、
僕は読んでしまうと思います。
知らなくても良いと思えるほど、
僕は未だそこまで強くない。
威張って云うことじゃないですけどね。


シリーズ第1作目だからか、
いまいちキャラクターが掴めてませんが、
(もちろん、三雲氏がではなく、僕が、です。)
早く続きが読みたくなるお話でした。


『世界には、知るべきでないことがあるのです』


ダンタリアンの書架1 (角川スニーカー文庫)

ダンタリアンの書架1 (角川スニーカー文庫)


一つ気になった点。
たとえどんなに人を狂わす本でも、
それでも、本を焼くのはどうかと思うんですが。
悪いのは、それを悪用する人間でしょうに。
本に限らず。