『カンナ 飛鳥の光臨』

今年の最後はこの本になるのかな?
QEDシリーズ』の高田崇史氏の新作です。
高田氏の作品に出会えたのは、今年の収穫の一つです。
何気なく手に取った本が面白かったってのは僥倖ですね。

この『カンナ 飛鳥の光臨』は『QEDシリーズ』とは別の、
氏の新シリーズなのですが、
この作品も歴史ミステリです。

今回は聖徳太子がテーマ。
最近は”架空人物説”まで出てきて、
教科書にも厩戸皇子の名前でしか載ってないらしいですね。
ホントにそうなのかな?
今度、娘に聞いてみよ。
まぁ、聖徳太子にまつわる逸話は
キリストや釈迦のパクリっぽいのが多いですしね。


新シリーズ1作目ということで、
キャラクターの紹介と伏線張りに終始、
といったところでしょうか。
ただ、『QEDシリーズ』に比べると、どのキャラも立ってない。
QEDシリーズ』に魅力的なキャラが多い分、
余計に弱く感じてしまいます。
なんか、現実味の無いキャラばっかなんですよね。
主要キャラがみんな忍者て。
お約束の”日本史の謎”も今回はイマイチ説得力に欠けてるし。
こじつけ感たっぷりで。
2作目以降、どうやってキャラを立たせてくるのか、
どうやって伏線を回収するのか、
あまり期待せずに、待ってます。
にんともかんとも。


『日本国に聖人有す。
 上宮豊聡耳皇子と曰す。
 固に天に縦されたり。
 玄なる聖の徳を以て、
 日本の国に生れませり。』


カンナ 飛鳥の光臨 (講談社ノベルス)

カンナ 飛鳥の光臨 (講談社ノベルス)