書物狩人(読書感想文)

『QED 式の密室』

『QEDシリーズ』第5弾、『QED 式の密室』。 第6弾の『QED 竹取伝説』を先に読んでしまっていたので、 ようやく追いついた形になりました。 今作は日本史上最高の魔術師、 安倍晴明と、 彼ら陰陽師が使役した、式=式神がテーマです。 陰陽師にとっての式神は…

『QED 東照宮の怨』

『QEDシリーズ』第4弾、『QED 東照宮の怨』。 今作はタイトル通り日光東照宮の謎に、 三十六歌仙絵巻と『かごめ歌』がちょろっと絡んできます。 実は僕は日光東照宮には行ったことがありません。 修学旅行の定番なのにねぇ。 日光東照宮=徳川家康となると、…

『QED ベイカー街の問題』

高校のころからの友人にミステリーマニアの奴がいまして、 年末の同窓会で彼に『QEDシリーズ』のことを話したら、 全巻持ってるから貸してやるという ありがたいお言葉をいただきました。 で、今日、わざわざうちまで持ってきてくれたので お茶飲みながら軽…

『とらドラ! (10)』

『とらドラ! 』のシリーズ最新巻、そして完結編です。 9巻の展開にイマイチ納得がいっていなかったので、 10巻も、楽しみにはしていましたが、 さほど期待はしていませんでした。 10巻を読み終えても、その不満は解消されませんでしたし、 仕事柄、彼らと同…

『ナイフ』

先日のアニメ『ゴクウ』についてのエントリーの中で 西田シャトナー氏について書いたら、 なんだか妙に懐かしくなり 氏の戯曲『ナイフ』をひっぱりだしてきて読んでみました。 この『ナイフ』は西田氏が主宰していた劇団、 ”惑星ピスタチオ”の作品です。 ち…

『アクセル・ワールド』

この『アクセル・ワールド』という作品、 '08年の電撃小説大賞、大賞受賞作だそうです。 僕が気に入っている小説のいくつか、 例えば『ハルヒ』や『狼と香辛料』、 『ラグナロク』『トリニティ・ブラッド』 『コールド・ゲヘナ』『されど罪人は竜と踊る』etc…

『エア新書』

ここ2〜3年、本屋さんに行くと、 やたらと新書が平積みになってたりしますよね。 『バカの壁』とか『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』とか 『人は見た目が9割』とかが流行った頃からですかね。 僕が新書を読むときは、 ”専門的な分野、業界についてちょっと知…

『狼と香辛料 (10)』

”故郷は遠くにありて思ふもの” 高校を卒業して、僕は、自ら望んで、 生まれ育った土地を離れました。 帰りたいと思ったことなど、一度もありませんでした。 そして2年前、今度は自ら望んだわけではなく、 生まれ育った土地で、また、暮らすことになりました…

『すべてのオタクは小説家になれる!』

以前にも書きましたが、 ”いつかは小説を書いてみたい”と思っている僕は、 たまに、このての”小説の書き方”的な本に 手を出してしまいます。 こういうものを読んだくらいで 小説が書けるようになるとは思ってませんが、 まぁ、参考までに一応、みたいな。 こ…

『古今和歌集・新古今和歌集』

普段、僕のカバンの中には、 2冊(以上)の本が入っています。 1冊は普通に読み進めている本、 もう1冊は本を読むのに疲れたときに気分転換で読む本。 えぇ、この時点ですでにパラドックスを抱えているのは、 自分でも重々承知しています。 後者は雑誌だった…

『THE FIVE STAR STORIES クロニクル2007』

『F.S.S. DESIGNS 3』を読んだときに、 なんかひっかかってはいたんですよねぇ。 『The Five Star Stories』の単行本は全部読んでるし、 画集も大半は持ってる僕をして、 知らない用語や設定がわんさか出てきたんです、 『F.S.S. DESIGNS 3』の中に。 用語や…

『狼と香辛料 (8) (9) 対立の町(上)(下)』

明日は待ちに待ったcoldplayのライヴ。 その、埼玉まで行く電車の中で読む本を探そうと思い、 ちょっと大きめの本屋さんに立ち寄ったところ、 『狼と香辛料』の最新巻、10巻が発売になってました。 さっそく購入し、斜め読みでパラパラめくっていると、 何故…

『とらドラ・スピンオフ 2! 虎、肥ゆる秋』

このところ、本の感想を全然書いていませんが、 全く読んでいないというわけでもなく、 本屋さんにもしょっちゅう通って、 気になった本はしっかり購入しています。 なので、現在我が家には、 読まれないまま山積みになっている本がたくさんあります。 あま…

『刀語絵巻』

今日、Amazonから『刀語絵巻』が送られてきました。 事前のメール連絡では週明けぐらいに届くとのことだったので、 これは嬉しいサプライズ。 以前にも書きましたが、 竹氏の絵に惹かれて読み始めた『刀語』が、 僕の西尾作品とのファーストコンタクトでした…

『機動戦士ガンダムUC 3 赤い彗星』

ガンダムユニコーンの第3巻です。 『 赤い彗星』とサブタイトルにもあるように、 今作にはあの、通常の3倍の赤い人が出てきます。 といっても、シャア・アズナブルとしてではなく、 フル・フロンタルという名の、 シャアと”声もそっくり”なキャラとして、で…

『まろ、ん? ー 大掴源氏物語』

去年の春頃から、”源氏物語千年紀”のキャンペーンを いろんなところで見かけました。 このキャンペーンのおかげで、 僕がたまに立ち寄る本屋さんにも 源氏物語の特設コーナーができていて、 そこで面白い本を手に入れることができました。 この『まろ、ん? …

『機動戦士ガンダムUC 2 ユニコーンの日(下)』

昨日の続き。 『機動戦士ガンダムUC 2 ユニコーンの日(下)』の感想を。 今作から物語が一気に動きだします。 前作とは一転してMS戦がメイン、 ”ユニコーンガンダム”もようやくでてきました。 主人公、バナージが”ユニコーン”に乗るシーン、 主人公が突然の…

『機動戦士ガンダムUC 1 ユニコーンの日(上)』

連休を利用して、 以前に住んでいたところに遊びに行ってきました。 (このエントリーを書いているのは1月14日です。) その往復の新幹線の中で読もうと思い、 カバンの中に詰め込んだ本、『機動戦士ガンダムUC』。 先日、全弟と『ガンダム無双2』をやってい…

『書物迷宮』

僕が、本を読むのが好きだというと告げると、 ”何か面白い本を教えて”と云われることが、ままあります。 こんなBLOGを書いておいてなんですが、 人に本を薦めるというのは ホントに難しいことだと思ってます。 まして、人に本を贈るということになると、なお…

『マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス 3 虚耗の檻穽 』

年明けそうそう、風邪をひいてしまい、 ここ2日間、寝込んでました。 気がつけば冬休みも終わり。 そんな現実から目を背けるため、 『トータル・イクリプス』の世界に逃げ込むことにしました。 シリーズ3作目の今作は、 登場人物それぞれの想いや、 各国間…

『カンナ 飛鳥の光臨』

今年の最後はこの本になるのかな? 『QEDシリーズ』の高田崇史氏の新作です。 高田氏の作品に出会えたのは、今年の収穫の一つです。 何気なく手に取った本が面白かったってのは僥倖ですね。この『カンナ 飛鳥の光臨』は『QEDシリーズ』とは別の、 氏の新シリ…

『QED 六歌仙の暗号』

QEDシリーズの第2弾。 前回、この2作目をすっとばしてしまったので、 改めて図書館で借りてきました。 第2弾は六歌仙と七福神がテーマです。 お正月を前に、かなりタイムリーな感じ。 七福神、全員挙げられますか? 僕は福禄寿と寿老人が出てきませんでした…

『図解 ハンドウェポン』他2冊

以前に書いた”GUNブーム”、人知れず続いています。 別に公表するほどのことでもないんですけどね。 ただ、自分で思っているほど、 僕はそれほど銃器について詳しくないことに気付きまして、 これを機会に銃器についての知識を補強しておこうと、 そのての本…

『二大RPGの分岐点』

今までこのBLOGの中では触れてきませんでしたが、 僕はかなりのゲーマーでもあります。 初代ファミコンに始まり、スーファミ、PS、PS2、と メインストリームのハードは全部持ってましたし、 PCエンジンやセガ系のハードなんかにも手を出してました。 最近だ…

『ダンタリアンの書架』

最近、”本読む少女”がテーマの小説を度々見かけます。 『時載りリンネ!』とか 『文学少女シリーズ』とか 『黒猫の愛読書』とか。 (この辺、全部読みかけなんですよねぇ…やれやれ。) 流行ってるんですかね。 今日読み終えた、『ダンタリアンの書架』もそん…

『真庭語』

先日購入した西尾氏の新刊、第2弾。 『刀語』に出てきたかませ犬集団忍者集団、 真庭忍軍にフィーチャーしたお話です。 『刀語』のときは徹頭徹尾やられ役だった真庭忍軍ですが 今回はみなカッコよく描かれています。 良かったねぇ、まにわにのみんな。 狂言…

『不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界』

僕は2日に一度は本屋さんに足を運んでいます。 僕にとって、本屋さんは最も誘惑の多い場所の一つです。 昨日、本屋さんに行ったところ、 今現在、僕の一番のお気に入りの作家、 西尾維新氏の新刊が2冊も並んでいました。 このところ慢性的な金欠なのですが、…

『QED 百人一首の呪』

図書館で借りてきた本、第2弾。 歴史ミステリが続いたのは、十全の偶然。 京都に行った影響か、 ちょっと和な感じのお話を選んでみました。 この『QED 百人一首の呪』も 前述の『写楽殺人事件』と同じようなテイストで 百人一首に秘められた謎を追いかけてい…

『写楽殺人事件』

実は、僕は図書館があまり好きではありません。 もっと正確に云うなら図書館の本が、ですかね。 僕はプチ潔癖性のきらいがあるので、 不特定多数の知らない人が触った本というのが苦手なのです。 なんですが、このところの読書熱の高まりに反して 恐ろしく寒…

『月蝕姫のキス』

『月蝕姫のキス』というタイトルと 装幀に一目惚れして買った本です。 著者の芦辺拓という方も寡聞にして知りませんでした。 表紙裏に本格的ミステリーと銘打ってありますが、 ”ミステリーテイストのビルドゥングスロマン” といった感じかな。 一人の少年探…